司法書士の業務内容を徹底解説 ~相続編~

相続業務とは何か

故人が残した財産を相続人が受け継ぐ際には様々な手続きが必要になります。具体的には、遺産の調査や相続人の特定、遺言書の確認、相続登記、遺産分割協議の進行、さらには相続税の申告などが含まれます。相続では法律的な手続きが多いだけでなく、感情的な側面も絡むため、相続に精通した専門家である司法書士が関与することが重要です。専門的な知識と経験をもって、相続人に寄り添ったサポートを提供することが求められるでしょう。
相続手続きの流れ

相続手続きの流れは個別の案件ごとに異なるため、ここでは一般的な流れについて簡単に説明します。一般的な相続手続きの流れは、以下の通りです。
- 遺言書の有無の確認
- 相続人、相続財産の調査・特定
- 準確定申告
- 遺産分割協議
- 相続登記
- 相続税の申告・納付
まず、遺言書があるかどうかを確認します。遺言書があればその内容をチェックすることが必要であり、遺言書がなければ相続人同士で話し合って相続の方法を決めることが必要です。
次に、相続人と相続財産の調査および特定を行います。相続人の調査では誰が相続人に当たるのか、相続財産の調査では、相続財産としてどれくらいの資産や負債があるのかをチェックします。
その後に行うのは財産の承継です。遺言書があれば遺言書の通りに相続財産を承継し、遺言書がなければ相続人間で遺産分割協議が行われ、相続財産をどのように分けるのかが決められます。遺産分割協議で決まった内容は遺産分割協議書にまとめられます。
遺産分割協議が完了した後に行うのは、相続財産の名義変更手続きです。不動産は相続登記を行い、預貯金や株式、有価証券なども財産を引き継ぐ相続人に名義変更をします。
最後に、申告が必要な方については、相続税の申告と納付を行います。相続税申告書を作成し、期限内に税務署へ提出し、納付を済ませることが必要です。そして、すべての手続きが完了したことを確認し、登記完了証を取得することで相続手続きは終了となります。
司法書士が取り扱う相続業務の内容

先ほど、簡単に触れた相続手続きのうち、主に司法書士が担当する業務は以下に挙げた4つです。
- 遺言書の確認
- 相続人・相続財産の調査
- 遺産分割協議書の作成
- 預貯金、有価証券等の遺産承継業務
- 相続登記
各業務内容について、以下で解説します。
遺言書の確認
相続が発生した際、最初に確認すべきは遺言書の有無です。遺言書には大きく分けて「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」があります。公正証書遺言は公証役場にて公証人が作成したもので、法的な信頼性が高く、家庭裁判所での検認の手続きが不要です。一方、自筆証書遺言は遺言者本人が手書きで作成したもので、遺言書が改ざんされていないことを確認するため、法務局での保管制度を利用していない場合は、家庭裁判所での検認手続きが必要です。司法書士は遺言書が適切に存在しているかを確認し、検認が必要な場合はその手続きもサポートします。また、生前の段階で遺言書の作成に関する相談や遺言執行者の選任手続きに関する書類作成も司法書士にできる業務の1つです。
相続人・相続財産の調査
相続手続きを進めるには、まず相続人と相続財産を正確に特定する必要があります。司法書士は、相続人を確定するために故人(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本を取得し、誰が法定相続人であるかを確認します。また、配偶者や子ども以外にも相続人となる可能性がある親族の調査が必要です。
相続財産の調査では、不動産の登記簿や金融機関の口座情報、株式や債権など、相続対象となる財産をすべて特定します。負債も含め、財産の全体像を把握することが重要です。相続財産をすべて調査できず、追加で相続財産が見つかった場合には相続税の申告漏れとして追徴課税の対象になってしまうため、慎重に業務を進める必要があります。
遺産分割協議書の作成
遺産分割協議で相続人全員が協議内容に合意した場合、遺産分割協議書を作成することも司法書士の業務内容の1つです。不動産の共有や売却の取り決め、預貯金の分配方法、相続税の負担割合など、遺産分割協議で決まった内容を確認し、遺産分割協議書としてまとめた上で、相続人全員の署名と実印をもらいます。協議書の作成が完了すると、相続人はそれをもとに不動産の相続登記や金融機関での手続きが進められるようになります。
預貯金、有価証券等の遺産承継業務
相続が発生すると、被相続人の預貯金や有価証券の承継手続きが必要になります。これらの手続きは、金融機関ごとに異なる要件や書類が求められるため、相続人にとって煩雑になりがちです。司法書士は、金融機関への口座解約や名義変更、有価証券の売却や移管といった手続きを代行し、相続人の負担を軽減します。
特に、有価証券は相続財産の中でも手続きが複雑なことが多く、証券会社との調整が必要です。司法書士が適切に対応することで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな遺産承継が実現します。また、これらの業務を専門家である司法書士が行うことで、相続人間の争いを避け、手続きを安心して進められるメリットもあるのです。
相続登記
相続によって取得した不動産の名義を変更する手続きが相続登記です。相続登記を怠ると、後々売却や担保提供ができなくなるリスクがあるため、早めの手続きが推奨されます。司法書士は、遺産分割協議書や戸籍謄本、固定資産評価証明書などの必要書類を整え、法務局に申請します。相続登記が完了すると、登記簿に相続人の名前が記載され、第三者にも相続した不動産の所有権を主張できるようになるのです。
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