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認定司法書士は司法書士とどう違う?なるための道筋やメリットについて解説

司法書士は、法的手続きや書類作成をサポートする専門家として広く知られていますが、認定司法書士になると、より広い業務範囲をカバーできるようになります。具体的には、「簡裁代理権」が認められるようになるため、140万円以下の民事訴訟において依頼者の代理人となることができ、法廷での代理業務にも対応できるようになるのです。

本記事では、認定司法書士とは何か、その役割や資格取得のための要件について詳しく解説していきます。認定司法書士に興味のある方や認定司法書士を目指している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

認定司法書士とは?

認定司法書士とは、司法書士の資格を持っている人の中で、簡易裁判所での訴訟代理ができる司法書士のことで、特別な研修を受講し、法務大臣が行う認定試験に合格することで取得できる資格です。司法書士は登記や契約書作成など、書類作成や手続きの代行が主な業務ですが、認定司法書士になると、140万円以下の民事訴訟において、依頼者の代理人として裁判所での手続きや交渉を担当できるようになります。認定司法書士になることで、司法書士としての活動の幅が広がり、依頼者に対してより専門的なサポートを提供できるようになるでしょう。

司法書士と認定司法書士の違い

司法書士と認定司法書士の大きな違いは、業務範囲の広さにあります。通常の司法書士は、登記や供託手続き、遺言や相続の相談、契約書作成のサポートなど、主に書類の作成や手続きの代行が中心です。

一方、認定司法書士は、これらの基本業務に加えて、簡易裁判所での訴訟代理権を有しています。この「簡裁代理権」により、認定司法書士は140万円以下の民事訴訟で依頼者の代理人として裁判に臨み、法廷での手続きや和解交渉ができます。通常の司法書士は裁判業務を直接担当することができないため、認定司法書士はより高度で幅広い法的サポートを提供できる点が大きな違いです。

認定司法書士になる方法

認定司法書士になるには、特別研修を受けて、簡裁訴訟代理等能力認定考査に合格する必要があります。特別研修および簡裁訴訟代理等能力認定考査の詳細について、以下で解説します。

特別研修

認定司法書士になるには、まず特別研修を受ける必要があります。令和6年に行なわれた特別研修の概要を以下に示しましたので、日程や費用等について確認してみてください。

申込期間令和6年3月6日~3月14日
期間令和6年5月22日~6月30日
会場札幌・仙台・東京・埼玉・千葉・横浜・名古屋・大阪・広島・福岡
形式オンライン・集合
内容基本講義
グループ研修
ゼミナール
実務研修(法廷傍聴も含む)
模擬裁判
総合講義
費用14万5,000円(教材費・副教材費・修了証明書発行手数料含む)

研修期間は1ヶ月ほどで、講義をはじめグループ研修や実務研修、模擬裁判など、さまざまな内容について学びます。

研修内容のうち、ゼミナールや模擬裁判、総合講義は土日に行われますが、ほかの研修は平日に入ることもあるため、働きながら特別研修を受けたい方は日程の調整を行なう必要があります。すでに司法書士事務所で働いている方は、研修が平日に入った際に休ませてもらえるかをあらかじめ勤務先に確認しておきましょう。

簡裁訴訟代理等能力認定考査

特別研修を修了したら、簡裁訴訟代理等能力認定考査を受け、晴れて合格すれば認定司法書士になれます。認定考査は、毎年9月に開催されるため、研修を終えてから2ヶ月ほど期間を置いた後に実施されると理解しておきましょう。

認定考査では、訴訟代理人として活動するために必要な能力(事実認定能力、立証能力、弁論・尋問技術、倫理など)が問われます。認定考査の合格率は毎年70%前後を推移しています。すなわち、司法書士試験に合格し、かつ特別研修を受講した人の中で、約30%も不合格になってしまうため、難易度は高めと言えるでしょう。せっかく特別研修を受けても認定考査に受からなければ認定司法書士にはなれないため、万全の準備をしてから臨むようにしましょう。

認定司法書士になるメリット

認定司法書士になる1番のメリットは、言うまでもなく、140万円以下の民事訴訟において代理人として裁判に参加できる点です。業務範囲が大幅に広がり、通常の司法書士では対応できない様々な案件にも対応可能になります。

そのほか、認定司法書士の資格を取得したことにより、次のようなメリットも得られます。

それぞれのメリットについて、以下で解説します。

法務の専門知識を深められる

認定司法書士になるための研修や試験を通じて、民事訴訟手続きや和解交渉の知識を学び、実務に役立つスキルを習得します。通常の司法書士では対応できない法的トラブルにも対応できるようになり、より多様な案件を扱うことが可能です。専門知識を深めることで、依頼者に対してより的確で信頼性の高いアドバイスを提供できるようになり、法務の専門家としての自信も高まります。

コストパフォーマンスの高い法務サービスを提供できる

認定司法書士は、弁護士に比べて比較的リーズナブルな料金で法務サービスを提供することができます。特に、140万円以下の民事訴訟では訴訟代理人になれるため、弁護士よりも費用を抑えつつも専門的な法的サポートを提供することが可能です。コストパフォーマンスの高いサービスを提供することは依頼者にとって非常に魅力的であり、経済的な負担を軽減しながら必要な法的手続きを行える点が、認定司法書士の大きな利点となります。

収入アップや将来性のあるキャリアパスが期待できる

認定司法書士としての資格を取得することで、業務の幅が広がり、収入アップのチャンスも増えます。特に、債務整理や少額訴訟などの需要が高まっている分野では、依頼者が増えることで収入を向上させることが可能です。また、将来的には弁護士との協業を通じて、さらに複雑な案件にも挑戦できる機会が広がります。法務の専門家としての地位を確立し、持続的な成長が期待できるキャリアパスが描ける点が、認定司法書士の魅力の一つです。

ぜひ「司法書士法人鴨宮パートナーズ」で一緒に働きませんか?

認定司法書士は、個人や中小企業における法的トラブルにおいて、簡裁代理権を活かした代理人業務や、依頼者に寄り添った法的サポートを提供します。認定司法書士は、法律知識だけでなく、訴訟代理や交渉スキルも兼ね備えた専門家として、幅広い分野で活躍できる魅力的な職業です。また、認定司法書士としての知識を身に付けることにより、不動産登記、相続手続きなどの司法書士業務の質も高くなります。

今後、認定司法書士の役割はさらに多様化し、社会にとって欠かせない存在となるでしょう。これから法務の世界を目指す方にとって、認定司法書士は挑戦する価値のあるキャリアであり、幅広い法的支援を提供できる専門職としての魅力は十分にあります。ご興味のある方は、ぜひ認定司法書士の取得に向けて挑戦してみてください。

また、認定司法書士の取得を目指しながら、司法書士としての一歩を踏み出したい方は、ぜひ私たち、司法書士法人鴨宮パートナーズで一緒に働きませんか?

鴨宮パートナーズでは、あなたが司法書士としてさらにその先へキャリアアップするために、充実した研修制度やプログラムをご用意しています。新人教育プログラム・OJT制度といったバックアップ体制だけでなく、各種専門分野プログラムなども用意し、知識や経験の幅を広げることが可能です。

また、女性が働きやすくライフスタイルが変わっても永くキャリアを活かせるように、産休・育休・時短勤務制度を設け、仕事とプライベートの両面を充実させワークライフバランスを実現できるようにサポートいたします。ご興味のある方は、ぜひ下部にあるお問い合わせページから、お気軽にご相談ください。皆様からのご応募をお待ちしております。

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