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「貸付用不動産の評価方法の見直し」

与党は令和7年12月19日に令和8年度税制改正大綱を発表、同月26日に閣議決定されました。
物価上昇の中、「強い経済」への決断と実行に向けた内容となっています。
今号では、相続税対策に大きな影響を及ぼす貸付用不動産の評価方法の見直しについて解説いたします。

現行の評価方法

相続税法の時価主義の下、相続税評価額が市場価格と乖離してしまう実態があります。
財産評価基本通達に定める原則的な相続税評価額(路線価等)が「著しく不適当」と認められる場合には、国税庁長官の指示を受けて評価する、と定められています。(財産評価基本通達 総則6項)
不動産鑑定による時価評価を指示される可能性があり、評価の適正化及び課税の公平性を図る観点から、評価方法の見直しが行われることになりました

評価の見直し貸付用不動産

被相続人等が相続開始・贈与前5年以内に対価を伴う取引により取得又は新築をした一定の貸付用不動産については、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価されます。

項 目現 行改 正 案
相続開始・贈与前5年以内に対価を
伴う取引により取得等をした貸付用不動産
土地:路線価等による評価
建物:固定資産税評価額による評価
通常の取引価額に相当する金額
(原則、取得価額を基に算定)

課税上の弊害がない限り、被相続人等が取得等をした貸付用不動産に係る取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した価額の100分の80に相当する金額によって評価することができます。
この改正を通達に定める日までに、被相続人等がその所有する土地(同日の5年前から所有しているものに限る)に新築をした家屋(同日において建築中のものを含む)には適用されません。
【留意点】
取引相場のない株式(非上場株式)の評価にあたり、純資産価額の算定上、法人が所有する貸付用不動産の取り扱いについては税制改正大綱に記載がありません。

評価の見直し不動産小口化商品

投資商品として小口化された貸付用不動産については、その取得の時期にかかわらず、課税時期における
通常の取引価額に相当する金額によって評価されます。

項 目現 行改 正 案
商品として小口化された
貸付用不動産
土地:路線価等による評価
建物:固定資産税評価額による評価
通常の取引価額に相当する金額
(取得時期にかかわらず)

「商品として小口化された貸付用不動産」とは、不動産特定共同事業契約又は信託受益権に係る金融商品取引契約のうち一定のものに基づく権利の目的となっている貸付用不動産をいいます。
課税上の弊害がない限り、出資者等の求めに応じて事業者等が示した適正な処分価格・買取価格等、事業者等が把握している適正な売買実例価額又は定期報告書等に記載された不動産の価格等を参酌して求めた金額によって計算することができます。

適用時期

令和9年1月1日以後に相続等により取得をする財産の評価に適用

提供元:朝日税理士法人

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