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相続財産・相続人の調査・確定2022-11-28T10:16:29+09:00
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相続人・相続財産の調査・確定には、大量の戸籍謄本や不動産の登記簿などを確認していく必要があります。
普段読み慣れていない書類を役所等に請求して読み込んでいくことは、非常に大変であり膨大な時間がかかってきます。
鴨宮パートナーズではご依頼人に代わり煩雑な調査・作業を代行し、スムーズに相続手続きが完了できるようにサポートいたします。

相続人とは

亡くなった方(被相続人)の財産を相続する権利をもつ人で、民法で定められた相続人のことを法定相続人と呼びます。

誰が相続人になりますか??

遺言書がない場合は原則として、法定相続人同士で遺産分割について協議していきます。

遺言書がある場合、遺言書にて指定されている方が、その遺言書に記載された財産を承継する相続人となります。

遺言書の場合では、遺言書で指定されている方が法定相続人以外の場合でも、相続することが可能です。(『遺贈』とよびます。)

法定相続人と優先順位

被相続人(故人)の配偶者は、必ず法定相続人となります。ここでの『配偶者』とは「法律上の婚姻関係にある者」と定義されますので、内縁の配偶者は法定相続人となることはできません。

配偶者以外の法定相続人には優先順位が存在します。順位の高い方が1人でもいるの場合、順位の低い方は相続人にはなれません。

配偶者

必ず相続人になります。

第1順位

被相続人(故人)の子(養子を含みます)およびその代襲相続人(※1)

第2順位

被相続人(故人)の父母または祖父母(父母のどちらも既に死亡している場合)

第3順位

被相続人(故人)の兄弟姉妹およびその代襲相続人(※2)

※1 代襲相続とは‥相続人にあたる子が既に死亡していた場合、その相続人の子(被相続人からみた孫)が代襲相続人となります。

※2 相続人にあたる兄弟姉妹が既に死亡していた場合、その相続人の子(被相続人からみた甥・姪)が代襲相続人となります。

法定順位のまとめ

法定順位まとめ表
法定順位まとめ表

相続人の調査方法

主に以下の①~④の戸籍謄本等を確認し、法定相続人を確定していきます。

①被相続人(故人)の出生~死亡時までのすべての戸籍謄本等

②相続人にあたる方全員の現在の戸籍謄本

被相続人(故人)が出生後から死亡するまでの婚姻・出産・養子縁組などの縁故関係を確認し、誰が法定相続人となりうるかを調査します。

法定相続人にあたる方が、相続発生時点においてご存命かどうかを調査します。

代襲相続が発生している場合

③相続人の誰かがすでに亡くなっている場合、その相続人の出生~死亡時までのすべての戸籍謄本等

④代襲相続人にあたる方の現在の戸籍謄本

すでに亡くなっている相続人の出生から死亡までの婚姻・出産・養子縁組などの縁故関係を確認し、誰が代襲相続人となるかを調査します。

代襲相続人にあたる方が、相続発生時点においてご存命かどうかを調査します。

相続人調査に必要な書類の種類

戸籍謄本

日本国籍を有する身分関係を証する書面で、本籍地を管轄している市区町村にて交付請求ができます。

戸籍内の方が結婚または死亡すると、『除籍』との記載がなされ、その方は戸籍から抜けることとなります。

除籍謄本

戸籍内の方全員が結婚や死亡または他市区町村に本籍地を移したことにより、全員に『除籍』の記載がなされると、「戸籍謄本」が「除籍謄本」となります。

新しい本籍地での戸籍謄本には、前の本籍地の時点で結婚や死亡した分は記載されません。

改製原戸籍

戸籍法が改正された際に、新しい様式の戸籍に作り替えることとなり、その際の元となった様式の戸籍を改正原戸籍といいます。

(『かいせいげん』とも『かいせいはら』とも呼ばれます。)

戸籍の附票

本籍地の地区町村において戸籍の原本と一緒に保管されている書類で、その戸籍が作られてから(または入籍してから)現在に至るまで(またはその戸籍から除籍されるまで)の住所が記録されています。

住民票の写し

『住民の居住関係を公に証明するもの』として、市区町村ごとに住民基本台帳にまとめられています。

住民票の写しの交付請求は個人単位または世帯単位ですることができます。

必要書類の取得方法

・戸籍、除籍、改正原戸籍、戸籍の附票は、被相続人(故人)が死亡した時点での本籍地を管轄している市区町村役場に請求して、取り寄せます。

※住民票については、被相続人(故人)が死亡した時点で住所登録をしていた市区町村の役所に請求します。

・戸籍は転居や結婚、家督相続などの理由で転籍することがあります。その場合、死亡時点の戸籍謄本等に、どこから籍を移したのか記載がありますので、次はその前の本籍地を管轄している市区町村役場に請求をする、といった手順を繰り返し、出生した時点での戸籍謄本まで遡っていく必要があります。

・戸籍謄本等は窓口でも郵送でも請求が可能です。しかし実際に請求しようとすると非常に手間と時間がかかる作業のため、相続が発生したら早い段階で手配をはじめていきましょう。

戸籍取得の例

被相続人(故人)がご相談者様の叔父にあたるケース

被相続人(故人)がご相談者様の叔父にあたるケース
被相続人(故人)がご相談者様の叔父にあたるケース

被相続人(故人)と相続人の関係性により、必要となる戸籍等は異なります。

関係性が複雑になればなるほど、必要となる戸籍の種類も多くなります。

当法人ではご相談時点でどのような書類が必要かヒアリングし、ご相続人様に代わり全ての書類の取得代行をしていきます。

「亡くなった時の本籍地が全くわからない」といった状況でも本籍地を割り出し取得可能ですのでお任せください!

法定相続情報証明制度とは?

法定相続情報証明制度は、相続人を特定できる戸籍謄本等と相続関係の一覧図(法定相続情報一覧図)を法務局に提出することで、登記官の認証文が付された一覧図の写しが交付される制度のことです。

法定相続情報証明制度とは?
法定相続情報証明制度とは?

この制度が始まる前は、相続人が特定できる戸籍謄本等を各種窓口に何度も出し直す必要があったため、手続き先が多いほど、すべての手続きが完了するまでにかなりの時間を要していました。

この制度が導入されてからは、法定相続情報一覧図の写しが戸籍謄本等の代わりになるため、一度に複数の窓口で相続手続きを進めることが可能となりました。

並行して相続手続きをすることが可能です
並行して相続手続きをすることが可能です

鴨宮パートナーズでは各種機関での相続手続きをスムーズに進めるため、法定相続情報一覧図の作成をお勧めしています。

相続財産の調査・確定方法

一般的な相続財産として、『不動産』『預貯金』『有価証券』が挙げられます。

不動産の調査方法

不動産の調査方法

市役所や都税事務所から届く、「固定資産税の納税通知書」を確認する。

土地の地番や建物の家屋番号が記載されていますので、その記載を頼りに法務局で全部事項証明書(登記簿謄本)を取得し、権利関係を把握することができます。

市区町村の役所で『名寄帳(なよせちょう)』を取得する。

その役所で管轄している課税不動産のすべてが記載されるので、被相続人(故人)が所有していた不動産を調査するのに便利です。

ただし、名寄帳には課税されている不動産しか記載されませんので、一軒家の側道(公衆用道路など)や山林など非課税となりそうな不動産をお持ちの場合は注意が必要です。

預貯金の調査方法

預貯金の調査方法

故人名義の預金通帳と、金融機関からの郵便物より調査していきます。

預貯金口座の調査には一括検索のようなシステムが無いため、地道な調査が必要となります。

預貯金の口座が判明したら、被相続人(故人)の死亡当時の預金残高を確定するために、各金融機関に「残高証明書」の発行を請求していきます。

有価証券の調査方法

有価証券の調査方法

故人宛の郵便物などから調査していきます。証券会社から通知がきていれば、その証券会社に口座を開設している可能性が高いので、各証券会社に問い合わせていきましょう。

また、故人が株を持っているとは聞いていたがどこにあるかわからない、といった場合には、証券保管振替機構へ開示請求を行う方法もあります。

上場されている国内株式などをお持ちの場合、開示請求をすることで口座開設されている証券会社や信託銀行などを確認することができます。

参考: 証券保管振替機構HP

マイナスの財産に注意!

故人の相続財産調査の際には、不動産や預貯金といったプラスの財産と同様に、マイナスの財産(債務、ローンなど)も調査していきます。相続財産の財産評価の際にプラスとマイナスの両方の財産を差し引きし、相続税の対象となる相続財産が決定されるからです。

マイナスの財産が上回ってしまった場合、そのままでは相続人が返済の義務を負っていくことになりますので、相続放棄を検討していく必要があります。

相続財産・相続人の調査・確定のよくある質問

被相続人(故人)が生きていた時に取得した戸籍は使えるの?

戸籍謄本等には有効期限はないため、過去の相続で取得したものなどでも使用することができます。ただし、内容に変更があったものについては、最新の記載のものを取得するひつようがあります。
例えば、被相続人の現在の戸籍謄本は、「死亡」の記載があるものが必要となります。

生命保険金(死亡保険金)は相続財産にはいりますか?

生命保険金(死亡保険金)は受取人固有の財産とされており、原則として被相続人の相続財産にはあたりません。(被相続人が受取人の場合を除く。)

財産目録は作成した方がよいですか?

財産目録には、被相続人が所有していた全ての財産の評価額を記載します。
≪プラスの財産≫
■不動産(土地・建物)‥ 宅地・居宅・農地・店舗・貸地 など
■不動産上の権利‥ 借地権・地上権・定期借地権 など
■金融資産‥ 現金・預貯金・有価証券・小切手・株式・国債・社債・債権・貸付金・売掛金・手形債権 など
■動産‥ 車・家財・骨董品・宝石・貴金属 など
■その他の財産‥ ゴルフ会員権・著作権・特許権 など

≪マイナスの財産≫
■借金‥ 借入金・買掛金・手形債務・振出小切手 など
■公租公課‥ 未払の所得税・住民税・固定資産税 など
■保証債務‥ 実際に債務を有していなくとも債務保証したことにより、将来発生しうる保証金
■その他の財産‥ 未払費用・未払利息・未払の医療費・預かり預金 など

≪遺産に該当しないもの≫
・財産分与請求権
・生活保護受給権
・身元保証債務
・扶養請求権
・受取人指定のある生命保険金
・墓地、霊廟、仏壇・仏具、神具など祭祀に関するもの
財産目録の作成は、義務ではありません。ですが、ある程度財産を保有している状況であれば、しっかりと財産調査を行い相続人全員がわかりやすい財産目録を作成することで、その後の遺産分割協議や相続税計算を効率よく行うことが可能です。

相続人のなかに、所在不明の相続人がいる場合、特別な手続きが必要ですか?

相続人のなかに音信不通になっている方がいる場合、その方を除いて遺産分割協議を進めることはできません。遺産分割協議はあくまで相続人全員の同意があってはじめて成立し、その後の相続手続きを進めることができます。
所在不明の相続人がいる場合、その後の手続きが格段と難しくなる可能性が高いので、一度ご相談ください。

養子縁組した子は、相続人になりますか?

養子縁組した子は、普通養子であれば相続人になります。再婚で連れ子がいる場合など、養子縁組しているか否かで相続関係が大きく変わってくることもあるため注意が必要です。

「みなし相続財産」とは何ですか?普通の相続財産と違いはありますか?

「みなし相続財産」とは、民法上では相続や遺贈(遺言による贈与)で取得したものではないけれど、相続税法では「相続財産とみなし」て課税対象となる財産を指します。
具体的には、次のようなものが該当します。
・生命保険金(死亡保険金)
・故人が生前に勤めていた会社から支払われる退職金(死亡退職金)
・生命保険契約に関する権利
・特別縁故者(故人と特別親しい関係にあった人)への相続財産の分与
・特別寄与者(相続人以外の親族で、故人が生前に療養看護等でお世話になった人)が支払いを受ける特別寄与料
・時価よりもかなりの低額または無償で譲渡を受けた際の不動産などの財産(低額譲渡)

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